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オフィス移転企業インタビュー オフィス移転の目的やその効果を企業経営者に徹底取材!

高橋 恭介 様

株式会社あしたのチーム

代表取締役社長 高橋 恭介

東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線が乗り入れている銀座駅。明治時代より日本有数の繁華街を形成してきたこの街は東京屈指の商業地域です。

駅周辺は高級ブティックやレストラン、劇場といった商業施設・文化施設が存在すると同時に、オフィスビルが立ち並ぶビジネス街。隣接した八丁堀・有楽町と同様に日中は多くのオフィスワーカーが行き交います。



「日本一地価の高い場所」として知られるこちらのエリアは今現在も様々な年代・人種が集まり、時代に合わせて変容を続けます。銀座駅から徒歩4分。みゆき通り沿いという好立地にある「東海堂銀座ビル」に、新たなオフィスを構えられた「株式会社あしたのチーム」の高橋社長にお話を伺いました。


― 御社の事業内容をお伺いします。

「あしたに向かって最高のチームをつくる」という理念と「はたらくひとのワクワクをクリエイトする」というサブキャッチコピーのもと、中小企業にこそ必要な「正当な人事評価制度」の構築と運用を中心にしたご提案を行っております。


昨今、中小企業大国である日本において、労使の関係性は従来の「終身雇用年功制」から生活主義へとシフトしています。その中で「働く人たちに対して“何を頑張れば良いのか” を明確に提示し、向上した生産性が正当に評価されて報酬に報われていく仕組み」、すなわち人事評価制度の必要性が高まってきました。


やはり会社としては業績を上げることに注力しますし、人事評価への取り組みは後回し、またはそのような制度を取り入れるほどの会社規模ではない、と考えられる企業様は多いようです。けれど私は、人事評価の物差しは中小企業にこそ必要であり、それを高速で回さなくてはいけないと思っています。

銀座駅から徒歩4分。ビル周辺は高級ブティックが並び、華やかです

例えば、給与改定を年に2回は行うことによって、経営のスピード感と処遇とのアンマッチを無くす。そうすることで優秀な人材が中小やベンチャー企業で活躍できる社会が実現します。

今後も高度経済成長を支えてきた団塊世代から新しい経営者へと事業承継は進みますが、我々40代前後の経営者は、従来の「終身雇用年功制」という制度では若い世代にいる優秀な人材の確保と継続は難しいと実感しています。

新卒や第二新卒のような方達が高い生産性で働ける処遇ではないと分かっていますし、今の時代、「定年までこの会社で働き続けよう」と入社する若手も少ないですよね。



現在は有効求人倍率が1倍を超え、労働力人口不足が問題として表面化しています。優秀な人材が採用できない、採用できたとしても数年で退職していくという、企業経営としては非常に厳しい状況です。加えて、国策として賃料の底上げや時間給の廃止などが行われているように、労働環境の改善が日本最大のテーマになっています。


このような時代の中、いかに人材を確保し、継続させるか。その問いの先に、私は「人事評価の仕組み」があると考えます。新たな給与形態・評価制度として、「明確な目標」と「その成果」を正当に処遇に反映する仕組み」を作り、しっかり根付かせること。それこそが問題を解決する答えだと思います。


― なるほど。そのような人事評価の基準は各企業に適したものにカスタマイズすることが重要ではないかと思います。


(株)あしたのチーム 高橋社長

そうですね。従来の人事コンサルティングサービスの制度構築は複雑で、時間もコストも非常にかかるものでした。最低でも何百万という費用をかけて構築をはじめ、1年後にやっと運用開始…というケースはよく聞きますが、優秀な人材の基準が当時から変わったために活用できないことも少なくありません。過去の基準で制度構築をしても、「今」には合わないものになるのです。


当社は人事評価制度の構築は無償で提供し、「運用していただくこと」に重点を置いています。制度構築は当社がパッケージ化したものを導入することでスピーディーにし、労力は運用にかけていただくご提案です。そして当社は、その運用に関与させていただくことをビジネスにしています。


― 既存の人事コンサルティングサービスに比べてとても画期的ですね。

無償でご提供している内容は、人事評価制度の導入と当社のITを駆使したサポートを受けながら利用していただく、6ヵ月の運用期間になります。これまで人事で扱う情報は1000人を超える大企業でさえも紙媒体がほとんどで、こちらの情報管理に外部企業が介入するとなると膨大な時間と労力が必要になり、非常に難しいことでした。しかし、当社はIDとパスワードによる管理画面をお客様と共有することで情報管理を容易にし、お客様の「人事評価制度の運用」を支えています。


今後も成長が期待される企業の証、「ベストベンチャー100」

このようなビジネスは、近年で急速に進んだクラウドサービスの浸透が可能にしてくれました。人事評価制度の構築・運用を従来の価格から大幅にコストダウンしてご提供できるのもIT革命があったからです。


また、人事で扱う個人情報は極めてデリケートな内容を含んでいることから、外部サーバーにデータベースを預けることは懸念されてきましたが、こちらもやはり、クラウドサービスがここ数年で管理ツールとしても広く使われるようになったことで変わりました。


― 御社のビジネスモデルは、まさに絶妙のタイミングで作られたのですね。

あしたのチームを起業した当時は、「人を採用することですら難しい今の時代、中小企業向けの人事評価制度に需要は無いだろう」という声もありましたが、社会の流れや、導入事例の件数を見ての期待からニーズをいただき、現在は月に100件を超えるインバウンド(反響)があります。


社内にはお祝いのお花がいたる所に

― 素晴らしいです。もちろん潜在ニーズもあったのでしょうが、月100件以上の反響になるほど魅力的な商材ということですね。

潜在ニーズが顕在ニーズ化してきたのでしょうね。現在ではどちらの企業様も労働力の確保に悩まれています。労働力の確保には「採用」、「継続」、「生産性の向上」の3つが必要ですが、もう1つ、「給与を上げる」ことも重要なキーワードです。

例えば全社員の給与を一律で上げた場合、一部から不満の声も上がることが予測できます。そこで必要になるのが、全ての社員様が納得できるような指標を明示すること、つまり正当な人事評価の指標ということになります。


― 数字では表せない部分を評価するのですね。難しいことだと思います。

その通り、非常に難しいことです。その難しい部分である「行動レベルの評価」を実現したことが当社の強みになります。「プロセスの部分を可視化した評価制度」をパッケージ化したことにより、時間とコストをかけないシステムの導入を可能にしました。


人事に関する新聞の切り抜きがずらりと並ぶ社長室の壁

― 御社のサービスを導入された企業様の声には、「自社が掲げるビジョンへの意識が高まった」という感想が多い印象を受けました。人事評価制度はそちらも意識して作られているのでしょうか。

社員様に対して、どのような仕事をし、成長して欲しいかという「会社側の想い・経営理念を目標化」して、「その達成度を待遇に反映する」。とてもシンプルなことですが、実現できている企業様は少ないように感じます。給与に反映される評価基準は営業成績という企業様がほとんどなので、社員様の立場からすれば、経営理念に共感することは出来ても、実際の目標として営業成績にウェイトを置くのは自然なことだと思います


経営理念と営業成績、ダブルスタンダードであることが複雑でなんです。「経営理念と待遇の向上」を「プロセスの達成」というかたちで分かりやすく繋げることが必要です。


― そうしますと、営業ではない、事務の方も正当な評価を受けられるようになりますね。

その通りです。営業スタッフに対して、目標設定と成績に応じたインセンティブを決めておられる企業様は多く見られますが、事務方にされているケースは少ないように感じます。


難しいように思われますが、事務系スタッフに対しても目標とプロセスによるインセンティブは可能です。例えば同じ時間で同じ作業を2倍量できるように工夫したら、その方の会社への貢献度は高いですよね。「既存システムの改善策を月に何件提案する」というような目標を可視化することで、到達度に応じて基本給を上げることが出来るのです。


私は、一人ひとりに対して「適切な目標」を突き詰めた先には、「社員と企業がお互いに納得する待遇」が必ず生まれると考えます。どのような仕事にも成果があり、「今までと同じことを続ければ良い」という仕事はありません。既存システムの改善、新たなアイデアの発案、そのノウハウを会社に帰属させる…等、「これまでと違う、より上の仕事」は必ずあるはずなのです。


「人」の文字をデザインしたエントランス

― 全ての仕事に対して主体的に取り組める仕組み、ということですね。

はい。社員様一人ひとりが自己成長を実感すると同時に、会社全体が改善されていく。その結果、業績が上がり、給与として利益を社員様に分配する。労使が共にハッピーな、とても美しいかたちだと思います。

このようなかたちを、日本の中小企業の一社にでも多く届けることが、私にとって「はたらく人のワクワクをクリエイトする」ことであり、「あしたに向かって最高のチームをつくる」ことです。そうすることで、経営者と社員が一緒にしあわせになっていくと心から思っています。


― オフィスビルではない建物にオフィスを構えることで社会貢献されている「三好サテライトオフィス」。こちらについてお伺いします。

「サテライトオフィス」というプロジェクトは、徳島県を先駆けに行っています。廃校や使われていない古民家を再利用することで、限界集落や過疎化など、日本が抱える問題を止めることが目的です。当時は社員数がまだ9名でサテライト化するほどの人数ではありませんでしたが、行政・NPO・民間企業が三位一体となって取り組む姿勢に共感し、進出を決めました。


三好オフィスでは「遠隔でマネジメントする」ことも学ぶことが出来ました。ITの進化によってテレビ会議などの設備が充実してきているので、遠方で働くことも可能なのだと。その後、支社は現在の9拠点にまで増えましたが、中継で全国を繋ぎ会議を行うなど、この三好での経験がたいへん活かされています。


やわらかな雰囲気のミーティングルーム

三好サテライトオフィスは「政海旅館」という、昭和天皇も宿泊された由緒正しい老舗旅館を再活用しています。

旅館業としては閉館していたものの、「建物を取り壊さずに、何かに活用したい」という想いを地元の方々は抱かれていたそうです。入居時には日経をはじめ、多数メディアに取り上げていただきしたが、地元の、本当に大勢の方々も当社に興味を持ってくださいました。


CSRのように業績の一部を費用にして行うボランティアはありますが、私は「本業を通じての社会貢献」が一番無理のないかたちだと思います。「自社の利益も上げながら地域社会に貢献する」というかたちがあってこそ、企業と地域が互いに発展し合う関係が存在するのではないでしょうか。


私には起業当時から「社会性の強い事業をしたい」という想いがありますが、今後も出来る限りこのような活動は増やしたいですし、他の方法もまだまだあると思います。


コーポレートカラーの赤が印象的な銀座本社のオフィスルーム


― オフィスのことについてお伺いいたします。現在、海外も含めて9拠点を構えておられますが、どのような点に着目してオフィスを決められていますか。

オフィスナビの皆さんにお伝えしていた一言は、「“そこそこ”良い物件」ですね(笑)。


― “そこそこ”とは(笑)?

大通り沿い、視認性、外観、眺望など…。ハイグレードでなくても、良い物件。“そこそこ”がキーワードなんです。当社は人材紹介もしているので、転職希望の方がご来社されることから会社の信頼につながる物件の外観や、交通利便性といった採用力も考慮しています。


今の時代はオフィスを決める際も、ビジネスと同様に攻めなければいけません。私はオフィスには「採用力」、「営業効率」、「会社の信用力」、「既存社員のモチベーション」といった要素があると考えます。こちらの賃料は以前に比べて多少上がりましたが、差額以上の価値があると感じています。


中央通りを入ってすぐのみゆき通り沿い。銀座らしい、品のあるエントランスです。

加えて今後のインフレを踏まえ、賃貸契約と言えども、良い物件は条件が厳しくなる前に抑えた方が賢明ですね。こちらの銀座本社も、近隣で現在建設中の百貨店がオープンする頃には条件が大きく変わっていると思います。

― その通りですね。これから2~3年、特に人気エリアの賃料は相当上がると思います。オフィスナビでご紹介させていただいたオフィスは、銀座本社を含め、高橋社長のご希望に添えているでしょうか。

もちろんですよ。私は創業・オーナー社長ですから、オフィスを決める際は自分の家を決めるときよりも自分事として考え、選んでいます。社員のことも同様に自分事として大切に思うので、彼らが一日の大半を過ごす環境の意思決定は妥協せず、納得のいくものだけにしています。

― オフィス移転によって高橋社長が感じられた変化は何でしょうか。

お客様から「場所が良い」というお言葉を度々いただきます。加えて会社への信用ですね。名古屋オフィスナビでご紹介いただいた「太陽生命 名古屋第2ビル」のような生命保険会社のビルも、契約条件、入居における審査など、厳しい課題をクリアしての契約になるので、一つの社会的な信用に繋がりました。


― ロゴやコーポレートカラーがデザインされた壁、室内のグリーンなど、内装も素敵なオフィスですね。

こちらは株式会社エスプライドさんのプロデュースです。社名・ロゴ・ホームページなど、オフィスブランディングとして全てをお任せいたしました。オフィス以外にも言えることですが、物事はギャップによって深みが出ますよね。私のテイストで内装を決めたなら、おそらくシャープな雰囲気、カラーは黒…となったのではないでしょうか。


通路には可愛らしい動物のイラストがデザインされています

専門の方々にお任せする方が良いものが出来ますし、このような内装にしたことで、私とオフィスとの間にギャップが生まれて「あしたのチーム」の深みがさらに増したように思います。


― オフィスナビのご感想をお願いいたします。

当社は人材紹介業も行っている立場から、仲介業は中立でなければ続かないものだと私は考えます。その点でオフィスナビさんはどちらか一方に肩入れはせず、借主側にも立ってくれるバランスの良さを感じました。もちろん、顧客のオフィス移転を自分事のように、一つひとつ真摯にご対応くださるところも魅力です。私たちも物件の紹介から実際にオフィスが立ち上がるまで、特に今回は東京本社、名古屋、大阪、福岡と、短期間に多くのオフィス開設でお世話になりました。自信を持って知人にもご紹介できる会社さんです。


― そのようなお言葉まで頂き大変恐縮です!本日はお忙しい中、ありがとうございました!

インタビュー/オフィスナビ(株)代表 金本修幸
文・写真/オオツミオ


■ 株式会社あしたのチーム
┃ 本社:〒104-0061 東京都中央区銀座6-4-1 東海堂銀座ビル 6F
┃ 大阪支社:〒550-0014 大阪府大阪市西区北堀江1-5-2 四ツ橋新興産ビル 9F
┃ 福岡支社:〒810-0003 福岡県福岡市中央区春吉3-21-18 第10ダイヨシビル 7F
┃ 札幌支社:〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西8-2-24 桂和大通ビル30 4F 2号
┃ 名古屋支社:〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦3-7-9 太陽生命名古屋第2ビル 7F
┃ 高松支社:〒760-0056 香川県高松市中新町11-1 アクア高松中新町ビル 401
┃ 仙台支社:〒980-0021 宮城県仙台市青葉区中央4-10-3 住友生命仙台ビル 13F
┃ 台湾法人 日之團股份有限公司: 台北市大安區敦化南路二段59號10樓1室
┃ サテライトオフィス 三好ランド:〒778-0002 徳島県三好市池田町マチ2475(旧政海旅館)
┃ 会社サイト : http://www.ashita-team.com/

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